1/700 すがしま型掃海艇「うくしま」の製作

3か月ほど前からピットロードの 1/700 すがしま型掃海艇 を作り始めました。このプラモデルは、汎用護衛艦のキットに付属しているものが2隻セットとして別に販売されているものです。今回は下関基地隊所属、第34掃海隊のMSC-686「うくしま」として製作しました。

下写真は舞鶴基地で撮影した退役前のMSC-681「すがしま」です。

次のような追加の工作を行いました。

  • 船体側面のラインをプラ板で再現
  • 艇番号付近の船体形状をパテで修正
  • 汎用エッチングパーツの手摺や梯子を設置
  • 救命浮環の設置
  • 機銃周辺、ブリッジ周辺のディテールアップ
  • 水密扉を増やしてエッチングパーツに交換
  • 窓の位置を修正
  • ブリッジ横の支柱を0.2mmピアノ線で再現
  • 両舷の膨張式救命筏を2つづつから1つづつに変更
  • 両舷にあった曳航装置を右舷のみに変更
  • 煙突の自作
  • アンテナ類周辺のディテールアップ
  • 搭載艇の台座を自作
  • 後甲板に降りる傾斜梯子周辺を自作
  • 艇尾の曳航装置を自作

製作過程を写真で紹介します。

まず船体と同色のディテールを仕上げます。船体側面のラインをプラ板で再現、キットのヒケや隙間をパテで修正しました。前甲板は伸ばしランナーとプラ板、真鍮線を利用しました。手摺や水密扉は汎用エッチングパーツを使って実際の写真と比較しながら接着しました。

エアブラシで全体を塗装しました。初めは少し塗料の粒が荒く出てしまった感じがしましたが、重ね塗りを繰り返すことで均一な塗膜になったと思います。塗料はクレオスの暗灰色C608(旧SC18)です。

キットの煙突は中の管の数が合っていなかったことに加えて、全体的に丸みがありすぎる印象だったのでプラ板で自作しました。搭載艇を載せている台はプラ板と0.4mmの真鍮線と0.2mmのピアノ線で再現しました。

大まかな工作が完了したので、筆塗りでの塗装と並行してアンテナ類や壁にある装置などを実際の写真と見比べながらディテールアップを行いました。硬貨と比較するとサイズ感がお分かりいただけるかと思います。

艦底色や消火装置などのアクセントとなる色を塗りました。

側面の艇番号と艇尾の名前のデカールを貼りました。あとは、煙突間のディテール、ブリッジ横の羅針盤、双眼鏡、探照灯を設置して完成です。

以下、完成写真です。

 

<<写真準備中>>

 

反省点、改善点などです。

  • ブリッジ側面にある支柱の外側の手摺を先に接着してしまったので後から内側に支柱を接着する必要が出てきてしまった。初めに全体の工作内容を整理して手順を考える必要があった。
  • プラ棒の切断は模型専門誌を参考にしてノウハウを習得できたが、金属線を切断する際の末端処理はまだ改善の余地がある。
  • マストは全体の印象につながるので金属線などで自作できるようになりたい。
  • 製作途中の模型をほこりなどがつかないように保管する場所を作らなければならない。

 

掃海艦艇は甲板上のごちゃごちゃ感が魅力の一つですが、模型で再現しようとなると必然的に自作の割合が高くなり、工作のハードルが上がることがわかりました。また掃海艇は海上自衛隊保有する数が多く一般公開などで乗艦する機会の多い艦艇である一方で、海上自衛隊の掃海艇のプラモデルキットはこれまで「すがしま型」と「はつしま型」のみしか販売されてきませんでした。船体がFRPになって以降の掃海艦艇のキットが発売され、ますます現用小艦艇の人気が上がることを願ってこの記事を終わります。